活用テクニック2026年3月15日

D'Agostino-Pearson検定入門 — 歪度と尖度で正規性を評価

D'Agostino-Pearson検定の仕組みをやさしく解説します。歪度(分布の左右の偏り)と尖度(分布の尖り具合)を同時に評価し、正規性を判定する手法を学びましょう。

D'Agostino-Pearson検定の概念図

D'Agostino-Pearson検定は、データの歪度(skewness)と尖度(kurtosis)の2つの統計量を組み合わせて、正規分布からのズレを評価する検定手法です。正規分布は歪度が0(左右対称)で尖度が3(メソカーティック)という特徴を持つため、これらの値が正規分布の期待値からどれだけ離れているかを検定します。

歪度と尖度を同時に検定する仕組み

この検定では、まず歪度の検定統計量(Z₁)と尖度の検定統計量(Z₂)をそれぞれ計算します。次に、これら2つの統計量の二乗和(K² = Z₁² + Z₂²)を算出し、カイ二乗分布(自由度2)と比較します。歪度と尖度のどちらか一方でも正規分布から大きく外れていれば、検定は有意となります。D'Agostino-Pearson検定はサンプルサイズが20以上のデータに適しており、中〜大規模サンプルで安定した結果を示します。

Shapiro-Wilk検定との使い分け

Shapiro-Wilk検定が順序統計量に基づく「総合的な正規性」を検定するのに対し、D'Agostino-Pearson検定は「分布の形状(歪み・尖り)」に着目します。サンプルサイズが小さい場合はShapiro-Wilk検定のほうが高い検出力を持ちますが、中〜大規模サンプルではD'Agostino-Pearson検定も同等以上の信頼性を発揮します。また、歪度と尖度の値を個別に確認できるため、「どのように正規分布からズレているか」の診断にも役立ちます。

Qast の EDA 機能では、Shapiro-Wilk検定と併せて D'Agostino-Pearson検定の結果も表示されます。2つの検定結果を照らし合わせることで、正規性の判断をより確実に行えます。

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