分類とは、データを「Yes / No」や「カテゴリA / B / C」のようにグループ分けする機械学習タスクです。Qast では39種類のアルゴリズムを自動で学習・比較しますが、代表的な手法を知っておくとリーダーボードの結果をより深く理解できます。この記事では、Qastが使う主要な分類アルゴリズムをやさしく解説します。
ロジスティック回帰 — シンプルで解釈しやすい定番
ロジスティック回帰は、名前に「回帰」と付きますが分類アルゴリズムです。各特徴量に重みを付けてスコアを算出し、シグモイド関数で 0〜1 の確率に変換します。「この顧客が離脱する確率は 78%」のように結果を確率で返せるため、ビジネスでの意思決定に直結しやすいのが強みです。
ロジスティック回帰は特徴量の重みがそのまま「どの変数がどれだけ影響しているか」を示すため、説明責任が求められる場面に向いています。Qastの説明可能AI機能と組み合わせるとさらに効果的です。
決定木 — 「もし○○なら」のルールで判断
決定木は、データを「もし年齢が30歳以上なら → もし年収が500万円以上なら → …」のように分岐ルールで分けていく手法です。結果がツリー構造で可視化でき、非技術者にも説明しやすいのが最大のメリットです。ただし、単体では過学習しやすい(学習データに適合しすぎて新しいデータへの精度が落ちる)という弱点があります。
ランダムフォレスト — 決定木の弱点を集団の力で克服
ランダムフォレストは、データのサブセットから大量の決定木をランダムに生成し、多数決で最終予測を決定するアンサンブル手法です。個々の木は不正確でも、多数の木を組み合わせることで過学習を抑え、安定した精度を実現します。パラメータのチューニングが比較的少なく済むため、「まず試すならランダムフォレスト」と言われるほど汎用的な手法です。
XGBoost / LightGBM — Kaggle上位の常連手法
勾配ブースティング系のアルゴリズムは、弱い決定木を逐次的に追加し、前のモデルが間違えたデータに重点を置いて学習する手法です。XGBoostとLightGBMはその高速な実装として知られ、構造化データ(テーブルデータ)ではディープラーニングを凌駕する精度を出すことも珍しくありません。
- 1
XGBoost
高い精度と正則化による過学習抑制が特徴。幅広いデータセットで安定した性能を発揮します。
- 2
LightGBM
ヒストグラムベースの分割で高速に学習。大規模データやカテゴリ変数の多いデータに特に強みがあります。
- 3
CatBoost
カテゴリ変数の自動処理が得意。前処理を最小限に抑えたいケースで有効です。
サポートベクターマシン(SVM) — 境界線を最適に引く
SVMは、クラスとクラスの間に「最も余裕のある境界線(マージン最大化)」を引くアルゴリズムです。カーネルトリックにより非線形な境界も学習でき、高次元データ(特徴量が非常に多いデータ)で効果を発揮します。テキスト分類や画像認識の前段でも広く使われています。
k近傍法(k-NN) — 似たデータから判断する
k近傍法は、予測したいデータに最も近い k 個の学習データを探し、その多数派のクラスを予測結果とするシンプルな手法です。学習フェーズが不要で、新しいデータがすぐに反映されるメリットがありますが、データ量が増えると推論が遅くなるデメリットがあります。
ニューラルネットワーク — 複雑なパターンを学習
ニューラルネットワークは、入力層・隠れ層・出力層からなるモデルで、非線形な関係を柔軟に学習できます。Qastではテーブルデータ向けに最適化された浅いネットワーク(MLP)を使用しており、他の手法で捉えきれない複雑なパターンを発見する補完的な役割を果たします。
Qastでの活用方法
Qast ではこれらの手法を含む39種類のアルゴリズムを自動で学習・比較します。ユーザーがアルゴリズムを選ぶ必要はありません。リーダーボードで Accuracy、F1スコア、AUC-ROC などのメトリクスを確認し、用途に応じて最適なモデルを選ぶだけです。
分類タスクでは、クラスの偏り(例:不良品が全体の1%)がある場合は Accuracy よりも F1スコアや AUC-ROC を重視しましょう。Qast はクラスの偏りを自動検出し、適切な前処理を施します。


